もうひとつのチキン・リトル

公開4週目にしていまだ4位と健闘中の「チキン・リトル」ですが、実は1943年にディズニーによって制作された同名映画のリメイクなんだそうで。
ということで、IMDbで調べてみました。
Chicken Little (1943) - IMDb
もともとチキン・リトルはイギリスの昔話*1で、やはり慌て者のひよこが「空が落ちてきた」と大騒ぎをし、最後はきつねに食べられてしまう(!)というお話のようです。(このキツネの名前が 「フォクシー・ロキシー」、2005年のチキン・リトルにも登場する名前ですね)
で、1943年版チキン・リトルは約8分の短編アニメーション映画。
製作はウォルト・ディズニーで、監督はクライド・ジェロニミというお方。
ちなみにこのジェロニミさんは数多くの有名ディズニー映画を監督しているすごいお方だったりします。
(参考)goo映画: 映画と旅行を愛する人々に向けた情報サイト。「個性的すぎる映画館」、国内外のロケ地めぐりルポ、海外映画祭と観光情報、映画をテーマにしたお店紹介など、旅行に出たくなるオリジナルコンテンツを配信中。
そして、映画のストーリーもこの昔話をベースにしたもののようですが、面白いのはそのIMDbに載っているTrivia(トリビア)。

Produced as a propaganda short during WWII, warning audiences not to believe anti-American propaganda. Originally the film was to have more direct references to the war -Foxey Loxey would have read from "Mein Kampf", the chicken's graves would have been marked by swastikas - but Walt Disney decided to keep the film generic so that it would not become dated after the war
第二次世界大戦中、「反米のプロパガンダを信じないよう」警告するために制作されたプロパガンダ映画である。元々はLoxey(敵役)が読む本が「我が闘争」であったり、チキン・リトルの墓に鉤十字が彫られていたりと戦争を連想させる内容であったが、ウォルト・ディズニーは戦争が終わった後でも通じるものになるよう手直しさせた。
(以上筆者訳、誤訳だったらすみません)

ほほお。さすがはウォルトという感じでしょうか。
まあ、リメイクと言いつつも、主人公のヒヨコが冒頭で「空が落ちてくる」と大騒ぎするところ以外は前作(および昔話)とは全く無関係のようですけどね。

*1:日本では「ひよこのリキン」というタイトルのようです